
材料:天然乾燥米ヒバ、天然乾燥ヒノキ、スリット入ブロック、天然石定盤、鋼製束、傾斜プレート、リレベル、基礎パッキン、くぎ止めハリケーンタイ
サイズ:横幅 約2800mm 奥行 約900mm 高さ 約1100mm
仕上げ:U-OIL H07
組立:ビス、釘
仕上がり年月:2025/8
今回の外階段は、いつもお世話になっております方が、普段ご利用になられている勝手口から屋外に出られる際に苦労されているのを見たことをきっかけに造ることとなりました。

勝手口を出られてからの段差はまちまちで、ブロックを置き対応されておられたのですが、やはり不安な状況です。
そうしてついうっかり安請け合いしたものの、こちらは雪国ですし、木で枠を造り、踏み台には雨天、積雪時の滑り止めとなる厚み50mmのブロックをはめ込むという、木とブロックとの組み合わせ階段を造ることとしました。

一段の階段の高さは、当初100mm程度にする予定でしたが、屋内側玄関戸前に設置する踏み台の高さを100mmで造りましたところ、高さを半分程度にして欲しいとの要望を頂いたことから、勝手口を出て左手にあるコンクリート製の既存の台までの高さや、使用するスリット入ブロックの厚みなどを考慮し、玄関を出て2段目までは高さを60mmに、踊り場から下7段は、57,5mmと致しました。
その他の希望としては、階段をあまり長くしない、地面のコンクリートには基本加工を加えない(アンカーボルト1本,ビス打ちはOK)、撤去可能とする、の3点です。
なお階段を造ることは初めてのことでしたし、これまで手掛けた作品の中で最大規模ということもあり、知識も製材時に必要となる木工機械(プレーナー)も不足していたため、近所の大工さんに知恵も木工機械もお借りすることとなりました。
台の下には120mm角の柱材を使用しておりますし、階段の親板は、幅200mm、長さ2000mmオーバーと大型ですので、やっぱり大工用プレーナーと補助具は、本当に!便利です。
また、ブロックは重量があるため、両側に付く階段親板の他に、中央に支えを付けたほうが良いということ、その支えは下から鋼製束で支えると良いということ、手すりの高さは現場合わせ、組付けは、各手すり支え上から15mm程度の薄い板で留めて固定、その上に手すりを乗せ、薄い板の下からビス止めすると施工が楽だということなどを丁寧に教えて頂きました。

左右にあります階段親板との間に、棒状に見えますのが、補助板です。1段に、右側幅400mm、左側には275mmにカットしたブロックを使ったため、補助板はブロックのサイズに合わせて左寄りに設置してあります。
そうした数々の助言を元に、ブロックの重量にはびくともしない外階段が出来上がりました。

いつも丁寧に教えて下さり、また、快く木工機械を貸してくださる大工さんには、心から感謝しております。本当にありがとうございます。
こちらの作品は、外階段であることから腐りをいかにして減らす構造とするか、傾斜した地面にどのように対応するか、などなど、一から十まで相当苦労しましたが、何とか仕上がりホッとしております。
長くご使用頂けますことを、心より願っております。