ヒノキの屋外ベンチ
ヒノキの屋外用ベンチです。屋外で野ざらし、さらに傾斜のかかった場所に置かれるベンチとなるため、後ろ脚をまっすぐに下ろすなど試行錯誤してみました。

ヒノキの屋外用ベンチ

材料:天然乾燥ヒノキ(檜)
サイズ:横幅 1320mm 奥行 530mm 高さ 795mm
仕上げ:オスモカラーウッドステインプロテクター #708 チーク
組立:ホゾ組み(※座面はビス打ち)
   ※ボンド使用(フランクリンタイトボンド3 FDA(米国食品医薬品局)承認 食器に使用可)
仕上がり年月:2024/5

 

身長が約155cmの方からご依頼を頂きました屋外用のベンチとなります。

 

以前に、屋外用の栗材のベンチ屋内用のクルミ材のベンチをご依頼頂きました、すらっと背の高いおば用のサイズでは奥行きも高さも合わないため、先の2台より小ぶりに設計しています。

 

また今回のご依頼で工夫を求められたのが、普段は均一で無い傾斜のかかった場所に置き、積雪のある冬は屋内の平坦な場所に置かれるとのことで、どのような脚にするか、ということでした。

 

屋外用であることと共に、素人には大変厳しい条件です。

 

冬以外は屋根の無い屋外に雨ざらしとなりますので、脚に穴を開け高さ調整用の金具を入れますとそこから腐ってくるでしょうし、本当にどうしたものかと長く悩んでいましたが、最終的に傾斜に関してはご依頼主様の方で工夫して設置して下さることとなり、脚の下に何らかの物を入れても強度が持つよう、後ろ脚も真っ直ぐに下ろすことにしました。

 

 

また、背もたれにはある程度の傾斜と共に、後方へと倒れ込まない安定感が欲しいため、背もたれの高さは低めに押さえ、後ろ脚の材の厚みは100mmに決定。

 

そうすることにより、背もたれにぐっともたれかかっても後ろには全く倒れない安定感が出ました。

 

 

こちらは屋外で10年以上は使える状態で保つようにと幅約400mmの節無しの板から作っていますので、無塗装の時には背もたれの3枚に連続した木目が出てとても綺麗でした。

 

塗装仕上げしますと木目が見えにくくなり少し残念ですが、こちらはこちらで良いものですね。

 

とにかく!どうか10年以上、脚が壊れずに保ちますように!(祈)